ふたむら内科クリニック

花粉症の患者様へ🍒

当院にも、毎日花粉症でお悩みの患者様が来院されるようになりました。

花粉症とは、スギ・ヒノキ(北海道ではシラカバ)などの樹木、イネ科植物、雑草等の植物の花粉が引き起こす、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎のことをいいます。

春先はスギ花粉によって、くしゃみ、鼻汁、鼻閉(鼻づまり)、目のかゆみなどのやっかいな症状に悩まされる方が増えてきます。

花粉症は、アレルギーが原因の病気ですので、私たち内科医も患者様のご要望にお応えして日々治療に当たっています。

アレルギー症状の治療薬を、「抗アレルギー剤」と総称しますが、通常は以下のような薬で治療します。

① 第2世代抗ヒスタミン剤

アレルギー反応によって、鼻の粘膜に主としてヒスタミンという物質が働くことにより、くしゃみ、鼻汁、鼻閉(鼻づまり)などの症状が現れ、結膜に作用して目のかゆみなどが引きおこされます。ヒスタミンの作用を抑える抗ヒスタミン剤には、古くから第1世代と呼ばれる薬が、風邪症状の治療薬などに使われてきました。第1世代抗ヒスタミン剤は、効き目が早く表れて効果も強いものが多いのですが、眠気、口渇感、粘膜乾燥などの煩わしい副作用が多く、緑内障や前立腺肥大などを悪化させることも問題です。この副作用を減弱させて、長期間内服しても安全な、第2世代抗ヒスタミン剤と呼ばれる薬が、抗アレルギー剤の中心的な存在として広く使われています。
第2世代抗ヒスタミン剤は、薬局でOTC薬として市販されているような有名なものもいくつかあります。最近は、眠気が少なくて効果の良いものも出てきました。ただし、鼻汁症状には効いても、鼻づまり症状への効果が不十分な場合が多いようです。

② 抗ロイコトリエン剤

アレルギー症状には、ヒスタミンの他にもいくつか物質が作用しますが、その一つがロイコトリエンです。ロイコトリエンは、鼻粘膜の浮腫を来たし、鼻づまり症状を引き起こします。従って抗ロイコトリエン剤は、鼻づまり症状の改善に有効な薬です。他には気管支喘息の治療にも用いられます。

③ 漢方薬

漢方薬も、花粉症の症状の改善に有効なものがあり。小青竜湯が代表的です。小青竜湯は鼻汁の他、鼻づまり症状にも効果があるとされています。ただし、第2世代抗ヒスタミン剤や抗ロイコトリエン剤は1日1回の内服で済むものが多いのですが、漢方薬は原則として1日3回・毎食前の内服が必要です。

④ その他

ほかには、メディエ―タ―遊離抑制薬、トロンボキサンA2阻害薬、Th2サイトカイン阻害薬などがあります。また、点鼻薬や点眼薬が用いられる場合もあります。

以上のように、花粉症の治療薬には様々なものがあります。当院では、以前に内服されていた薬剤なども参考にさせていただきながら、第2世代抗ヒスタミン剤を中心として、時に抗ロイコトリエン剤や漢方薬も併用し、場合によっては点鼻薬も用いて、患者様の症状が少しでも改善できるように努めていますので、ご相談ください。

*但し、お薬の効き目には個人差があります。確実な治療効果をお約束できるわけではありませんのでご了解ください。
*点眼薬については、コンタクトレンズご使用の方には処方を控えさせていただいています。また、症状が改善しない場合は、漫然と使用しないで必ず眼科の受診をお願い致します。
*鼻症状も改善効果が乏しい場合は、花粉症以外の病気の可能性を考えて、耳鼻咽喉科を受診されますようお願い致します。

さくらんぼ通信 第 1 号

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