ふたむら内科クリニック

今年はすでにスギ花粉が飛んでます! 花粉症とプロバイオティクスについて🍒

さくらんぼ通信

今年はすでにスギ花粉が飛んでます!
花粉症とプロバイオティクスについて

今年もスギ花粉症のシーズンがやってきました。すでにスギ花粉の飛散がはじまっている(さいたま市での初観測日は1月10日)ようです。
どうやら早くも本格的な花粉飛散に移行しているようで、私たちのクリニックでも、先週あたりから花粉症の薬の処方を求めて来院される方が増えています。

アレルギー性鼻炎とプロバイオティクス

スギ花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎と、プロバイオティクスとの関連が知られるようになりました。
プロバイオティクスとは、「腸内細菌のバランスの改善にて宿主に有益な作用をもたらす生きた微生物」のことで、2002年にはWHOにて「適量を摂取したときに宿主に有益な効果をもたらす生きた微生物」と定義されました。
具体的には、ビフィズス菌をはじめとする乳酸菌や、酪酸菌など、いわゆる善玉菌といわれる、腸管フローラ(腸内細菌叢)を健康な状態に保つ菌のことをいいます。

プロバイオティクスは、ヨーグルトやキムチ、ぬか漬け、味噌、納豆などの発酵食品に豊富に含まれています。
最近の研究で、これらプロバイオティクスが、免疫作用と関連している可能性がしめされており、その一つがTh1/Th2バランスを改善する可能性です。

免疫とアレルギー疾患

免疫作用を活性化する働きをになうリンパ球の1種であるヘルパーT細胞には、1型(Th1)と2型(Th2)があります。最近さらに17型(Th17)の存在も知られるようになりました。
あえて簡潔にいえばTh1は結核菌やウイルスに対する免疫細胞を活性化し、Th2は寄生虫に対する免疫細胞(好酸球やIgE産生B細胞)を活性化します。
このTh1とTh2の働きのバランスが崩れることが、様々な疾患を引き起こす要因となるとされます。
特にTh2過剰になると、好酸球やIgEなどを介して、花粉症をはじめとするアレルギー疾患を惹起することにつながります。

さらには、免疫反応を抑制する働きをもつ制御性T細胞(Treg)というTリンパ球を、酪酸菌が誘導する可能性も示唆されています。
プロバイオティクスの摂取が、Th1/Th2バランスの改善や、Tregの増殖を介して、花粉症の症状改善に役立つのかもしれません。

花粉症の治療はいつから?

また、スギ花粉症の治療は、花粉飛散日または症状がわずかでも現れた時点で治療を始める「初期治療」が、症状を重くするのを抑えるのに有用であることは、以前のこのコラム(花粉症の初期療法:なるべく早く、治療をはじめませんか)でもご紹介させていただきました。
花粉症の初期療法:なるべく早く、治療をはじめませんか

今年はすでに花粉飛散がはじまっていますので、早めの受診をお勧めします。当院での治療については以前のコラム(花粉症の患者様へ)をご参照ください。

花粉症の患者様へ

さくらんぼ通信 第 16 号

診療時間

日/祝
08:40-12:30--
14:40-18:00---

受付開始: 午前 8:30~ / 午後 14:30〜

休診:木曜、土曜午後、日曜、祝日

アクセス

  • JR高崎線「鴻巣駅」
    東口徒歩20分
  • 駐車場完備
ふたむら内科クリニックMAP